初めての採用で必要な労働保険・雇用保険・社会保険の手続き一覧
目安は「全国平均1,176円」
10月改定に向けて、8月中に確認しておきたいこと
apt sr & lc office令和8年度の目安はランク別に54円・56円
今回の目安は、都道府県をA〜Cの3ランクに分けたうえで、次の引上げ額が示されました。
| ランク | 引上げ額の目安 | 対象 |
|---|---|---|
| Aランク | 54円 | 埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・大阪(6都府県) |
| Bランク | 56円 | 北海道・宮城・京都・兵庫・福岡ほか(28道府県) |
| Cランク | 56円 | 青森・岩手・高知・熊本・沖縄ほか(13県) |
目安どおりに改定された場合の全国加重平均は1,176円。令和7年度の全国加重平均は1,121円でしたので、 55円・4.9%の引上げとなります(前年度は66円・6.3%でした)。
いつから変わるのか
目安の答申後は、各地方最低賃金審議会が地域の賃金実態調査などを踏まえて審議し、答申を行います。 その後、都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定するという流れです。
令和7年度は、栃木県が10月1日、新潟県が10月2日、千葉県・東京都・長野県が10月3日、 北海道・宮城県・神奈川県が10月4日というように、都道府県ごとに発効日が分かれていました。 令和8年度の発効日は本記事執筆時点ではまだ公表されていません。 「全国一律で10月1日から」ではない点にご留意ください。
8月中にやっておきたい3つのこと
- 全従業員の時間当たり賃金を洗い出し、改定後の水準に届かない人を特定する
- 最低賃金に「算入しない賃金」を除いて計算し直す
- 賃金改定に伴う雇用契約書・賃金規程の変更範囲を確認しておく
時給換算の落とし穴
最低賃金との比較では、支払っている賃金のすべてが対象になるわけではありません。 次の賃金は最低賃金の対象から除いて計算します。
- 臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
- 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
- 時間外・休日・深夜労働に対する割増賃金
- 精皆勤手当・通勤手当・家族手当
月給制の場合は、月給から上記を除いた額を1か月平均所定労働時間で割り、時間額に換算して比較します。 「基本給は低いが手当が厚い」という賃金構成の事業所ほど、実は最低賃金を割り込みやすいので注意が必要です。
下回っていた場合はどうなるか
最低賃金法は、使用者に対して最低賃金額以上の賃金を支払うことを義務づけています(第4条第1項)。 地域別最低賃金に係るこの規定に違反した場合、50万円以下の罰金が定められています(第40条)。 加えて、最低賃金額との差額は遡って支払う必要があります。
事業場内最低賃金の引上げと設備投資等をセットで行う中小企業・小規模事業者向けの助成金です。 令和8年度の制度では、事業場内最低賃金が1,050円未満の事業者は助成率4/5、1,050円以上は3/4。 引上げ額に応じて50円・70円・90円のコースが設けられています。 賃金引上げの実施期間は令和8年9月1日から適用される地域別最低賃金の発効日の前日まで、 申請期限は交付決定年度の1月31日までです。
アプト社会保険労務士事務所(千代田区)/給与計算・入退社手続き・就業規則・人事労務相談
※本記事は2026年8月10日時点の公表資料に基づいています。令和8年度の改定額・発効日は各都道府県労働局の公表をご確認ください。

